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「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」が中国の北京と日本の東京で開催へ(獨家報導)

2024-04-30 09:38
来源:中国文化人物
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2024年4月9日、中国書道家協会名誉主席蘇士澍と全日本書道連盟名誉顧問星弘道は北京栄宝斎の玄関前で合同写真を撮る

中国文化人物主编 王保胜/摄影报道



       初夏の北京は色とりどりの花がいっぱいです。予定どおり行われる文化イベントは、アジア文明にさらに魅力を加え、中日間の文化交流に重要な一章を刻みます。5月8日、北京栄宝斎で翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展が開幕します。『翰墨伝薪』には、文化交流の促進、日中書道交流の継承、そして伝統的な友好関係の維持に対する、声望の高い二人の芸術家の深い思考と責任感が込められています。日本の福田康夫元首相、呉江浩中華人民共和国駐日本国特命全権大使、程永華中日友好協会常務副会長、日本書道文化研究家の西嶋慎一氏、郭同慶日本翰墨書道会会長などの中日両国の国家要人、書画分野の専門家·学者らが展覧会の完全な成功を祝う賀状やお祝いの言葉を送ってきました。楽しみにしたいのは、2025年2月に「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」が日本の東京の国立新美術館で開催されることです。両国人民の相互理解と友好感情を増進し、中日友好事業を促進するために、新たな章を書き続けていきます。
 

       富士山麓では桜が咲いている。予定どおり行われる文化イベントは、アジア文明にさらに魅力を加え、中日間の文化交流に重要な一章を刻みます。2025年2月6日に、「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」が日本の東京の国立新美術館で開催されます。今回の展覧会は、2024年5月に中国の北京の栄宝斎で成功裏に開催されて以来、2回目となります。『翰墨伝薪』には、文化交流の促進、日中書道交流の継承、そして伝統的な友好関係の維持に対する、声望の高い二人の芸術家の深い思考と責任感が込められています。日本の福田康夫元首相、呉江浩中華人民共和国駐日本国特命全権大使、程永華中日友好協会常務副会長、日本書道文化研究家の西嶋慎一氏、郭同慶日本翰墨書道会会長などの中日両国の国家要人、書画分野の専門家·学者らが展覧会の完全な成功を祝う賀状やお祝いの言葉を送ってきました。この文化交流イベントは、両国人民の相互理解と友好感情を増進し、中日友好事業が新たな章を書き続けるよう促進することを目的としています。



北京展覧
 


東京展覧

 
日本国元内閣総理大臣福田康夫

日本国元内閣総理大臣福田康夫祝辞
 
      「翰墨伝薪——蘇士澍·星弘道日中書道芸術交流展」が今年5月に北京の栄宝齋、来年2月に東京国立新美術館で盛大に開催されますことを、衷心よりお慶び申し上げます。
       昨年は日中友好条約締結45周年、今年は「日中文化交流協定」締結45周年を迎えます。日中両国は「一衣帯水」の隣国で、古くから文化交流が盛んに行われて参りました。遡れば、平安時代初期に「三筆」と言われた空海·嵯峨天皇·橘逸勢のうち2人が、遣唐使として中国に渡り、中国文化を日本に招来しました。特に王羲之の書法は、日本に伝えられると、宮廷社会で幅広く愛好され、嵯峨天皇までもが愛好し、千年以上にわたって流行し続けました。
       近代では清末の羅振玉や楊守敬らが来朝し、金石学や碑学研究を持ち込み、書壇に新しい風を吹き込み、書道の多様な発展に大きく寄与しました。また、日中国交正常化以降、多くの書道団体が中国を訪問して各種展覧会を開催し、戦後の多様な日本書道を披露すると共に、中国書壇との交流も行いました。中国の若い書家が日本書道の表現力に魅了され、書風創出に参考にしたとも言われております。このような文化交流は、日中両国の文化発展を促し、国民同士の相互理解の促進にも大いに役立つと思っています。
       この度、日中両国の書壇を代表する蘇士澍·星弘道両氏の書道芸術交流展が開催されることは、このところ低迷していた書壇トップ同士の交流を飛躍的に復活させ、ハイレベルな文化交流のラッシュを再来させるきっかけになると期待しております。
       蘇士澍氏は中国の書道大家であり、中国全国政治協商会常務委員や中国書法家協会主席を務めた方で、私の友人でもあります。毎回訪日の際には、必ず訪ねてくれます。今年の春節にもご夫妻が揃って訪日し、新春の挨拶に来訪していただきました。その時に頂戴した「福」の軸は、私の宝物として、早速事務所に飾っております。
       日本芸術院会員の星弘道氏は日本書壇の巨匠であり、日蓮宗の最高位·大僧正でもあります。我が国の書壇統合組織·全日本書道聯盟の理事長や日展第5書道篆刻部門の理事を務め、日本の書道文化の発展に大変な貢献をした方であります。また、中国との文化交流も積極的に推進しておられます。
       この両氏の交流展のきっかけは、私の故郷·群馬県で開催された「上野三碑」のユネスコ「世界記憶遺産」登録を記念した「日中書道交流展」によるものと伺い、一層嬉しく思います。今回の2人展は必ず日中文化交流史の重要な一ページとして深く刻印されると確信し、両氏の今後益々のご健勝や両国民の永遠なる友好を心より祈念申し上げます。
日本国元内閣総理大臣
            福田康夫
             2024年3月吉日
 
 


中華人民共和国駐日本国特命全権大使呉江浩



中華人民共和国駐日本国特命全権大使呉江浩祝辞
 
       「翰墨伝薪——蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」が北京と東京でそれぞれ開催されるとの報に接し、駐日中国大使館を代表して心よりお祝いを申し上げます。
       書道は中華民族の芸術の至宝であり、中日両国の人民に共に愛されている芸術でもあります。蘇士澍氏と星弘道氏は中国と日本の書道を代表する人物として、両国の書道界から広く認められ、尊敬されています。両氏は今回交流展を共同で企画·開催し、互いに切磋琢磨する民間書道交流の新たなページを開きました。
       今年は「中日文化交流協定」締結45周年に当たっており、本展の開催は中日両国の人·文化交流を促進し、国民同士の相互理解を増進し友諠を深めることに大きな意義があります。本展が中日書道愛好者の学習と交流を広げる重要な契機となるよう希望し、また民間書道界が文ヲ以(もっ)テ友ト会(かい)シ、友ヲ以テ仁ヲ輔(たす)ケ、共に高め合い、手を携えて東洋の優れた伝統文化の継承と発展に尽力することを希望しています。
       「翰墨伝薪――蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」のご成功をお祈りいたします。
中華人民共和国駐日本国特命全権大使
            呉江浩
            2024年3月吉日
 



中日友好協会常務副会長、元駐日大使 程永華

中日友好協会常務副会長、元駐日大使程永華祝词
 
       この花が多く錦のような美しい季節に、「翰墨伝薪——蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」が盛大に開幕しました。ここで中日友好協会を代表し、謹んで熱烈な祝賀の意を表します。
       中日両国は地理的に近く、文化が通じ合っております。2000年以上の交流史の中で、文化はずっと両国人民の友好交流の重要なきずなであり、書道はその中で最も代表的な宝物の一つです。書道芸術は中国より発祥し、漢字と共に日本に伝わり、中日両国が大切にしている文化財であり、両国の書道愛好家の間の交流は広く深くなっています。私が駐日大使を務めていた期間、中日書道交流活動を何度も開催したり参加したりしましたが、蘇士澍先生はわざわざ訪日し、大使館が主催した「中国節」期間中の書道交流活動に出席し、大使館に貴重な墨跡を残しました。
       星弘道先生は日本の代表的な書道家で、両国の友好交流にも何度も携わっています。中日両国の書道愛好家が本で交わり、墨で情を伝えることは、千年文化の精髄に対する伝承と相互参考であると同時に、中日両国人民間の相互理解と友情を増進し、両国関係の改善と発展を推進するために積極的な役割を果たしています。 
       「翰墨が香ばしく、丹青が彩り豊かである」。今回の中日書道芸術交流展は、蘇士澍先生と星弘道先生の精典を集めたもので、中日両国の書道愛好家に視覚と心の盛宴を呈し、中日文化交流のために美しい一ページが残ると信じています。
       本展の成功をお祈りすると同時に、中日両国の書道交流事業が盛んに発展し、中日友好関係史に素晴らしい章を書き続けることを期待しています。
中日友好協会常務副会長
            程永華
             2024年3月吉日
 


呉江浩大使は、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行を親切に接待



2023年5月26日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏が招待に応じて訪日期間中、駐日中国大使館を訪問し、呉江浩大使と会談した



蘇士澍氏は呉江浩大使に雑誌『中国文化人物』日本語版を贈り、近年、数回日本訪問で中日書道交流を促進した成果を振り返った



呉江浩大使は雑誌『中国文化人物』を読み、高く評価した。今後も自身の優位性を活かして文化交流の架け橋を築き、共に中日関係を長期的に安定させるためにより大きな役割を果たすことを希望する



蘇士澍氏は、呉江浩大使に駐日中国大使館のために書いた書道作品を紹介し、中日文化交流を深めるために更に貢献したいと述べた



駐日中国大使呉江浩氏は、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏及び奥さん、中国文化人物雑誌社の王保勝社長、駐日中国大使館文化処の公使参事官の陳諍氏等と集合写真を撮った



呉江浩大使は、蘇士澍氏と星弘道氏二人の書道展が成功裡に開催され、中日文化交流に新たな貢献ができることを期待している
 
       2023年は中日平和友好条約締結45周年に際し、中日両国の指導者は会談し、戦略的互恵関係の位置づけを改めて確認しました。中日両国各界も一連の記念レセプションを開催しました。このような状況を背景に、「翰墨伝薪――蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」を準備計画し、中日書道芸術交流を推進するために、5月26日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏が招待に応じて日本を訪問しました。訪日期間中、駐日中国大使館を訪問し、呉江浩大使と会談しました。
       会談中、蘇士澍氏は呉江浩大使に雑誌『中国文化人物』日本語版を贈り、近年数回日本訪問で中日書道交流を促進した成果を振り返りました。
       また、蘇士澍氏は、全日本書道連盟名誉顧問·書道名家の星弘道氏との会談についても紹介し、双方は2024年に中国の北京で、2025年に日本の東京でそれぞれ「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」を共同開催することで合意しました。蘇士澍氏は、「書道は中国文化の最も代表できる重要な記号であり、世界文化の宝であり、中国で生まれ世界に広がったものです。更に中日両国交流の歴史に繋がり、中日友好往来と交流を結びつける重要な役割を果たしています。」と述べました。
       呉江浩大使は、蘇士澍氏の中日文化交流促進への貢献を高く評価しました。彼は次のように述べました。今年は中日友好条約締結45周年であり、中日関係が承前啓後の重要な年です。中日両国の関係が健全に発展させることは両国国民の根本的な利益に合致しています。何千年もの間、書道は中日両国文化の基盤の一つであり、両国の文化交流の架け橋でもあります。蘇士澍氏が中国書道芸術家としての主導的な役割を果たし、両国平和友好条約締結45周年をきっかけに、ハイレベルな書道芸術交流に通じて貴重な交流の架け       橋を構築し、中日両国民の相互理解と友情を増進し、両国関係を長期的に安定させるためにより大きな役割を果たすことを希望しています。両国民間が交流·協力を強化し、友好往来の時代の美談を共に書きつづけることを期待しています。
蘇士澍氏は、中日の文化交流を深めるために更に貢献したいと述べました。
       会談には中国文化人物雑誌社の王保勝社長、駐日中国大使館文化処公使参事官の陳諍氏等が出席しました。
 
約束を果たす旅:蘇士澍氏は龍賓書廬で星弘道氏  と会談
 


2023年5月、蘇士澍氏は招待に応じて訪日期間中、龍賓書廬を訪れ、星弘道氏と深く交流した



蘇士澍氏は、中日書道交流の火を世代から世代へと受け継いでいかなければならないと語った



星弘道氏は、全日本書道連盟と中国書法家協会が40年以上にわたる友好交流の歴史あり、中日両国の書道家が協力してこの友好交流の伝統を継続していきたいと述べた



蘇士澍氏は雑誌『中国文化人物』日本語版を星弘道氏に贈り、中日書道交流の成果を紹介した



蘇士澍氏は会場で「書以載道」という字を揮毫した



星弘道氏は会場で「麟鳳遊」を書き、お互いに交流した



全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏は、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍   氏及び奥さん、中国文化人物雑誌社の王保勝社長等と集合写真を撮った
 
       書道は中日両国民とも好きな芸術形式であり、両国の友好交流の歴史において、架け橋として重要な役割を果たしています。中日国交正常化から50年余りにわたり、啓功氏や宇野雪村氏等書道界の巨匠たちが全力を挙げて推進したことで、両国間の書道芸術交流は目覚ましい成果を上げてきました。啓功氏の弟子として、蘇士澍氏は書道の交流における師弟継承の大切さを実感しました。両国の書道交流を代々伝承するために、2023年5月、蘇士澍氏は招待に応じて訪日期間中、龍賓書廬を訪れ、全日本書道協会名誉顧問の星弘道氏と深く交流しました。
       蘇士澍氏の東京の旅は友情の旅であり、約束を果たす旅でもあります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2018年に合意されていた二人の書道展は予定通り開催できませんでした。今回の訪問中、旧友である二人は意気投合し、仲良く話し合い、2024年と2025年にそれぞれ北京と東京で「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」を開催することで合意しました。。

竹寺を再訪し、二世代にわたる書道家の友情を続け



蘇士澍氏一行は、日本の竹寺を訪れ、薬寿院住職の大野邦弘氏の同行で昔の場所を再訪し、過去を思い出した



蘇士澍氏は西嶋慎一氏に雑誌『中国文化人物』日本語版を贈り、近年の中日書道交流の成果を紹介した
 
       2023年5月24日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行が日本飯能市の竹寺(医王山薬寿院八王子寺)を訪問し、薬寿院住職の大野邦弘氏の熱烈な歓迎を受けました。ここで、久しぶりに再会した二人が過去を思い出し、友情を続けています。
       1992年11月5日の時も、中国書法家協会名誉主席の啓功氏と蘇士澍氏一行が招待を応じて、日本飯能市の竹寺で寄贈された「牛頭明王像」の開眼式に出席し、薬寿院住職の大野邦弘氏が熱心に接待しました。啓功氏は「牛頭明王東渡記念碑」を揮毫し、蘇士澍氏も「仏光普照」と書きました。日本書道文化研究学者の西嶋慎一氏は、この事件の経験者であり、立会人でもあります。彼と蘇士澍氏は40年以上前に知り合って、当時の光景を振り返ると、いまだに記憶に新しいです。彼は自分の書いた文章の中で、次のように書きました。1982年8月、北京を訪れた際、蘇士澍氏の篆刻技法はその場にいた芸術家たちに深い感銘を与え、私も文物出版社のこの同業者の名前を覚えました。現在、中国芸術家によって寄贈された「牛頭明王」の銅像は竹寺の最も貴重な宝物となっています。竹寺も三十年以上にわたる二世代の書道家の友情を見届けています。

呉江浩大使は、蘇士澍氏と星弘道氏を親切に接待



2024年2月14日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏と全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏一行が駐日中国大使館を訪問し、呉江浩大使の熱烈な歓迎を受けた



呉江浩大使は蘇士澍氏と星弘道氏に新年の挨拶をした



2月14日は中国旧暦正月5日にあたり、駐日中国大使館の中は提灯を掲げ、春節飾りのライトアップなどが行われ、春の雰囲気に満ちていた
 
       2024年2月14日は中国旧暦正月5日にあたり、駐日中国大使館の中は提灯を掲げ、春節飾りのライトアップなどが行われ、春の雰囲気に満ちていました。中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏と全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏一行が駐日中国大使館を訪問し、呉江浩大使の熱烈な歓迎を受けました。
       会談中、呉江浩大使は蘇士澍氏と星弘道氏一行に新年の祝福の意を表し、中日書道交流展の準備について気遣いながら尋ねました。
       蘇士澍氏は呉江浩大使に自分の書いた「福」の字を贈り、心からの挨拶と祝福を述べました。彼は、「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」の準備状況を詳しく紹介し、中日書道交流には長い歴史があり、両国間の平和と友好を促進する重要な担い手であると述べました。中国書法家協会と全日本書道連盟は緊密に交流を行っており、両国の書道家に交流し、相互学習のプラットフォームを築き上げました。彼は恩師啓功氏と共に中国の書道家たちを率いて何度も訪日した昔の事を振り返りました。また、中日書道交流はが中日両国の芸術家たちの友好往来を増進し、両国の文化交流の促進に積極的な役割を果たしたと述べました。「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」を開催することは、古い世代による中日書道交流を継続するだけでなく、中日両国の平和友好関係を継承する意義もあります。
       星弘道氏は、全日本書道連盟の理事長を務めていた期間中、中日書道交流に力を注いだ当初の思いを紹介しました。書道芸術が中国で生まれたもので、我々が奥深い中国伝統文化から教養を身につけるべきだと述べました。
呉江浩大使は、書道は漢字文化の重要な構成要素であり、中日両国民に愛されている伝統芸術であると述べました。書道芸術の交流は、古くから中日両国文化交流の架け橋であり、両国国民間の相互理解と友好感情を高め、両国関係の改善と発展を促進する重要なつながりでもあります。
       呉江浩大使は、日本社会では、人々が漢字と書道芸術を非常に重視しており、書道愛好家が多くて、全日本書道連盟など様々な書道団体も設立されていることによって、日本における漢字文化と書道芸術の継承と発展を有効に促進してきたと述べました。彼は、今回のハイレベルな書道名家の書道展をきっかけに、両国の書道家が交流と相互学習をさらに深め、一緒に中日関係の発展と漢字文化の普及に新たな貢献をすることを期待しています 。

福田康夫元首相は中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行と親しく会見



2024年2月13日、日本の福田康夫元首相は日本の東京で訪日中の中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏及び奥さん一行と親しく会見した

中国文化人物主編王保勝/攝影報導



2024年2月13日、蘇士澍氏は自分の書いた赤い「福」の字を福田康夫氏に贈り、中日友好に尽力する福田康夫氏に対する良い祝福を述べた



蘇士澍氏は福田康夫氏に自分の書いた春聯「盛世龍騰千水緑、神州春暖万花紅」を贈った



蘇士澍氏は、中国の旧歴正月に春聯を書いて貼り付ける風習を福田康夫に紹介した



2019年2月4日、蘇士澍氏は自分の書いた赤い「福」の字を福田康夫に贈り、新年の挨拶をした



2019年2月4日、福田康夫氏は雑誌『中国文化人物』日本語版を読み、蘇士澍氏の中日書道芸術交流への貢献を高く評価した
 
       2024年2月13日、中国の旧暦正月4日に、日本の福田康夫元首相は日本の東京で、訪日中の中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行と親しく会見しました。蘇士澍氏は福田康夫氏に春聯と「福」の字を贈り、新年の祝福を表しました。福田康夫氏は蘇士澍氏一行の来訪を熱烈に歓迎し、蘇士澍氏の書道芸術成果を高く評価しました。
       会見期間中、中日友好に尽力する福田康夫氏に対する中国人民の良い祝福を表すため、蘇士澍氏は福田康夫氏に自分の書いた春聯「盛世龍騰千水緑、神州春暖万花紅」及び赤い「福」の字を贈りました。
       蘇士澍氏は次のように述べました。中日両国は漢字文化圏の中で共存し、書道を媒介とする中日文化交流には長い歴史があり、多くの美談を残しました。両国民の平和と友情を維持する願いが反映されています。春節に春聯を書いて貼り付けることは、何千年にわたり、中華民族が伝承してきた重要な風習です。それを通じて、人々は新年の祝福と期待を表しています。
       福田康夫氏は蘇士澍氏の新年の特別な祝福に感謝の意を表しました。彼は次のように述べました。書道の起源は中国にあり、中日両国文化の礎を築くのも書道です。現在、両国間の人員往来は絶えず拡大し、両国間の友好関係は絶えず前進しています。その中、両国間の書道芸術交流の影響力と役割はますます大きくなっています。「翰墨伝薪―蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」を開催できることを大変うれしく感じている。これは間違いなく中日文化交流の歴史に極めて重要なページとして残される。
       会談には中国文化人物雑誌社の王保勝社長と日本翰墨書道協会の郭同慶会長も立ち会った。
 
蘇士澍氏が日本国立美術館で開催された日本書作院展を訪問



2024年2月12日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行が日本国立美術館を訪れ、ここで開催された日本書作院展を見た。日本各界の人々及び書道愛好家から温かく歓迎された

中国文化人物主編王保勝/攝影報導
 
       2024年2月12日、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏一行が日本国立美術館を訪れ、ここで開催された日本書作院展を鑑賞しました。日本各界の人々及び書道愛好家から温かく歓迎されました。全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏、中国文化人物雑誌社の王保勝社長、日本翰墨書道協会の郭同慶会長が同行しました。
       訪問中、全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏が、展示されている書道作品を蘇士澍氏に詳しく紹介しました。巨幅の作品『錫声帰後夜,琴意満諸峰』の前で、書道大家の二人が対談しました。蘇士澍氏は、星弘道氏の中国伝統文化に関する深い教養と書道芸術における探求と造詣を高く評価し、中日書道芸術交流展を開催することで、より多くの人々が中日書道芸術の発展状況を理解し、漢字の文化を好きになり、書道の魅力を感じることを期待しています。

蘇士澍氏が「第64回日本書作院展懇親会」に招待された



2024年2月11日、日本の東京の国立新美術館で開催された「第64回日本書作院展懇親会」に、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏が招待された



蘇士澍氏はイベントで自分が書いた春聯を披露し、日本の友人たちに新年の挨拶と祝福を述べた



星弘道   氏は自分の書道作品をプリントした湯呑を蘇士澍氏に贈り、敬意を表した



蘇士澍氏は自分の書いた赤い「福」の字を西嶋慎一氏に贈り、新年の挨拶をした
 
      2024年2月11日、日本の東京の国立新美術館で開催された「第64回日本書作院展懇親会」に、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏が招待されました。
      日本書作院は、無くなった浅香鉄心氏、吉澤鐵石氏、大久保龍石氏によって、1963年に創立され、書道芸術を追求し、腕を切磋琢磨し、睦まじく発展することを旨とした伝統的な書道団体です。全日本書道連盟名誉顧問の星弘道氏は、1998年に日本書作院の理事長に就任して以来、漢字文化と書道芸術の普及に力を尽くし、日本書道の勢いよく発展することに貢献しています。
      蘇士澍氏は挨拶の中で次のように述べました。現在、中日両国の書道教育は文化的な意味合いを非常に重視しており、これが漢字書道芸術の継承と発展にとって非常に重要です。数千年にわたり受け継がれてきた相互学習の伝統を継承·発展させることで、中日両国の書道教育は、新たな時代において、漢字文化の普及と漢字書道の発展のために、より強力な役割を果たすことができると確信しています。
      星弘道氏は挨拶の中で、中国書法家協会名誉主席の蘇士澍氏の強力な支援に感謝の意を表しました。同氏は、蘇士澍主席の出席は中日両国の書道家間の友情を十分に表していると述べました。
      イベントでは、蘇士澍氏はまた、星弘道氏や西嶋慎一氏等日本の友人たちに自分の書いた赤い「福」の字を贈り、新年の祝福を伝えた。星弘道氏は自分の書道作品をプリントした湯呑を蘇士澍氏に贈り、敬意を表しました。
 

日本の書道文化研究の著名な学者西嶋愼一

日本書道文化研究家西嶋慎一氏よりメッセージ
 
       三枚の写真を前に今これを書いている。いずれにも蘇士澍先生が写っている。(写真は文末参照)
       一は一九八二年八月の北京で、書法交流の際に撮った。若い書家が五人、中山書画会のメンバーだ。
       蘇士澍先生は一番若かった。篆刻を実演したが奏刀の鮮やかさが強く印象に残った。
       文物出版社々員と聞き同業の誼で、その名を記憶することとなる。
       二枚目は東京で一九九二年一一月五日の姿だ。啓功先生一行を私が招待した際だ。飯能の竹寺·医王山薬寿院八王寺に中国より牛頭明王像が寄贈され、その開眼式に啓功先生一行が招かれた。その際の一枚である。
       仕掛けたのは蘇士澍先生で幹事役だった。薬寿院住職大野亮弘氏も写っている。
       飯能のプリンス·ホテルで書会があり、啓功先生が揮毫をした。蘇士澍先生も篆書聯を書いた。蘇先生は啓功先生に多年にわたり師事し、また啓·蘇両先生は同じ満州族で師弟以上の細やかな連なりを感じた。
      三枚目は〝沉痛悼念啓功先生〟の飾り幕がかかげられた前の机に一〇人程の老人が両側に座す。左の真ん中に蘇先生が写っている。「中国文物報」二〇〇五年七月八日版に掲載された一枚である。この年の六月三日、一代の国学大師啓功先生が没した。その七月一日、啓功先生追思会が文物出版社で開かれた。主催は文物出版社の長蘇士澍先生である。
       謝冰岩、謝辰生、傅熹年、馮其庸、呂済民など文化界の大物が一同に坐す。中国社会、特に文化界で蘇先生の大きな存在を示す一枚と言えるだろう。初対面から四半世紀経ち彼はすっかり偉くなっていた。
       一九九五年一〇月、北京故宮博物院創立七〇周年記念式典に私が参列した際は、後日態々宿舎を尋ねてくれ、長時間話したこともある。私は業務の関係で文物出版社とも連絡があり、その事務所で蘇先生と会ったこともある。
       文物出版社は文化部が入る同じ建物、北京五四大街二九号にあり、文化部外事処に金楓処長を訪ねれば文物出版社にも寄ることとなる。
       二〇一二年に私は大病を患い蘇先生との交流もとだえた。
       二〇二〇年二月、星弘道先生が喜寿展を記念する個展をご自身が主催する日本書作院展の会場で開いた。「遂物意移」大作で評判となった展観だ。そこに蘇士澍先生の作品が協賛の形で並んでいた。お得意とする篆書の作品もあった。
       そこで久し振りに、本当に何年振りかで蘇先生と会った。彼は一九四九年生まれ、私より一三歳下といっても老人である。だが、全く歳を感じさせない若々しさであった。
       蘇先生と星弘道先生との交流は二〇一八年に始まったと言う。この年二月、群馬県は多胡碑など上野三碑が存するのを記念して国際シンポジウムを計画し日中書法交流を行った。中国側は中国書法協会に呼びかけ、時の主席、蘇士澍先生など三名が来日した。日本側は全日本書道連盟理事長、星弘道先生、田中節山副理事長、辻本大雲常務理事·事務局長が出席した。この後、上海で日中一〇人づつの展覧会も計画されたが、コロナ禍で開けなかった。
       二〇一八年九月四日から九日まで日中平和友好条約締結四〇周年を記念して墨韻、匠心、四友展が銀座セントラル美術館で開かれた。主催は中国人民対外友好協会と日中文化交流促進会で、後援は日本外務省と中華人民共和国駐日本国大使館である。四友は中国 書法界の重鎮四人で、中国書法協会主席、蘇士澍、尉天池、覃志剛、劉洪友であった。来賓として星弘道先生も開幕式に列席された。
       蘇先生と日本との交流はこの後加速する。
       二〇一九年一〇月二六日、第三〇回書学書道史学会で、蘇先生は「近百年中日書法交流について」を講演されている。あたかも東京国立博物館で顔真卿展が催されていた時であった。
       蘇先生の役職は大変に多い。中国書法協会名誉主席、中国全国政治協商会議常務委員(文教担当)、文物出版社名誉社長、国家文物鑑定委員会委員、中国書画収蔵家協会会長、書法叢刊主編などである。
       書法叢刊は一九八一年に創刊された学術雑誌である。編集は文物編集委員会が主宰する。執筆者に啓功、楊臣彬、劉九庵、徐邦達、尹潤生などで、文物研究に名立たる大家一八名が並んでいた。この後、啓功先生が主編となり、二〇〇五年から蘇士澍先生が担当される。
       書道という狭い世界ではなく文物界での蘇先生の立場の大きさを裏づける。
       二〇一九年七月三〇日には蘇先生の四〇年にも及ぶ出版活動を記念して、文物出版社でシンポジウムが開かれている。
       現在は教育界での書法普及に尽力されている。義務教育での書法教員養成事業の一つとして、書法協会を代表する立場で教科書一一種の編集に携わっておられる。小·中時代に漢字をきちんと学べば、漢字全般への修養は自然と身につくの発言は、義務教育での毛筆習字に注力する我々にとっても賴もしい発言である。
       書家星弘道先生を語るに欠かせぬ快作が今年の日本書作院展に出た、「錫声帰後夜、琴意満諸峯」がそれだ。これを観た人は錫声や琴意がいつまでも耳に鳴りひびく思いを味わったであろう。それ程この作が発するエネルギーはすさまじい。
       今回の北京展に出陳される星先生の諸作は、矢張りエネルギーに満ち満ちて北京ッ子達の耳元でガンガンと鳴り響くであろう。そして彼等彼女等の祖先が開発し延々と受け継いで来た中国書法芸術が、日本でこれ程目覚ましい発展をとげていると納得させられるのではないか。
       観象は日本の書法芸術が造形芸術として展開し、かように激しくまた厚味のある世界を生み出している現状に接し、敬意の念を持って眺め受け取るにちがいない。
       星先生の書法芸術はいわゆる帖学に則る。しかし、王義之や普唐書学を墨守するそれではない。技法的には顔真卿を尊び、思想的には蘇東坡を志向する。
       星先生の作品に認められる強靭な線質、伸びやかでスケールの大きな運筆は、すなわち顔法学習の成果である。筆は中鋒を守り、直筆を旨とする。筆の腹は用いない。そこに充実した線が生まれる。
       右払いに特長があるが、これも顔法に則るものである。筆圧をかけたまま、いったん筆を止め、水平方向にゆっくり筆を抜きはなち、存在感のある右はらいを演出している。顔法の燕尾を応用した筆の抜き方が生きた線を生む。
       星先生が顔真卿の芸に傾倒されるのは「手にまかせて自然、動きに姿態有り」と蘇東坡が顔真卿の書を賞した。その妙境にほれこんだからである。宇宙をも封じる叡智と勇気を認めるからだ。そして、「心手相い応じ、変態きわまりない」顔書に己の境涯を託す。
       「字を作るには手の熟するを要す」との東坡の主張に星先生は強く同調される。今回制作された四一点の作は、すべてこの蘇東坡が尊っとんだ芸術論に則している。〝手が熟す〟の芸には顔真卿の用筆が適わしいと星先生は考える。そこに「書には、必ず神·気·骨·肉·血有り。五者、一を闕けば、成書と為さざるなり」との蘇東坡の主張が実現する。
       蘇東坡は言う。書は人間生活そのものであり、一つの躍動する生命体である。正確な整った書法は生きた大宇宙を生み出し、躍動する生命感を導き出す。そして、作者の心ばえがその書に封じこめられ、一つの精神の王国を形作る。そこに星先生の発する大きなエネルギーの原点があろう。
       いわばエネルギーの発散、一つの〝気の発散〟とでも呼べるべき質が星先生の作には強く認められよう。作者の生きざまの集約がその書には内在する。
       四友展に蘇士澍先生は「詩人画意、琴韻書聲」篆書大作を出展されていた。星弘道芸術を見通したかの様な作品だった。
       星先生の書は大変に動勢が豊かである。筆を直に下しえぐるように紙面を進む。筆者の意は強く画面に滲透し、一つの表出主義を演ずる。そこに動勢豊かな世界が表われる。
       星先生の書は、また、構成が単純な幾何図形の再現によらず、一つの均衡感に従っている。文字は左につっこみ右に引き起こされる。この均衡感が作品に動きをもたらす。
       たとえば「蘇東坡詩、張寺丞益斎」三連幅の一字一字の構えを観察して欲しい。右に引き起こす強い力が作品にある動きをもたらし、図形としての均衡ではなく、運筆の動きにもとづく調和が躍動感に満ちた世界を導き出していることに観者は気づくであろう。
       この均衡感と動勢は今回出品のどの作品にも顕著な傾向だ。
       蘇東坡詩、帰宜興留題竹西寺三首三聯幅にもこの様な運筆の均衡感とそこに生じる動勢が顕著にうかがえる。
       「靈妙」の起筆は蔵鋒の志向が強い。遅筆でもある。それが送筆と収筆の強さを演出する。
       李昭玘句「弄筆翻書亦稱情」にもこの動勢を望む姿勢が強く出ている。
       「夏は点画を以て形質と為し、使転を情性と為す。草は点画を以て情性と為し、使転を形質となす。」孫過庭は書譜でこう言っている。
       楷書と草書では〝点画〟と〝使転〟の働きが逆転する。楷書では点画が形を規定し、筆の動きが情性だが、草書になると情性が点画を規定し、筆の動きを出す使転が形を決める。この逆転現象を星先生は強く自覚される。
       弄と翻はこの逆転現象が見事に実演され存在感ある造型となる。
       古典的な書法世界に星先生は従事されるのだが、その作はここに解説したように大変に動的な溌刺とした世界である。生命感に満ち満ちている。
       四格四面な幾何図形認識ではなく、均衡に形をゆだねる。「合するときは流媚に」の原則を重んじる。「乖有り合有り」と孫過庭が指摘した筆を重んじ、「乖するときは、彫疎たり」の原則を重んじ、豊かな書を生み出す。呼吸の潤い渇にも留意される。そして、その書は美事な二一世紀に生きる芸術となっているのではないか。
                 西嶋慎一
2024年3月吉日
 
 


中国書法家協会名誉主席蘇士澍

蘇士澍お礼の言葉
 
       2018年、中国書法家協会主席在任中、日本群馬県知事の大沢正明先生の招きに応じ、私は当協会書法家代表団を率いて、上野三碑のユネスコ登録を記念する群馬県主催の『世界記憶遺産中日書道展』に出席しました。当時全日書道連盟理事長だった星弘道先生、田中節山副理事長ら日本の書道家と友好的な書道交流を深めました。その間、在日書道家の郭同慶さんの提案で、私と星弘道先生が二人の交流展をそれぞれ北京と東京で開催することを合意しました。その後、私たちは手分けして展覧会を準備しました。しかし、新型コロナ禍感染拡大の影響で予定通り開催できませんでした。
       私の恩師である啓功先生と日本書道の巨匠宇野雪村は、1987年3月に北京中国美術館で、同年8月に東京日本橋三越で「中日書道巨匠二人展」を開催しました。その際、私も展示の準備に参加していました。当時、北京展の開幕式で、私は陸石さん、沈鵬さんらと中日揮毫交流に参加しました。中国には、翰墨伝薪という古い言葉がありますが、五千年の中国の漢字書道芸術を発揚し、中国と外国の文化交流を強化し、古い世代の書家たちが切り開いた文化の「交流の薪割り」を継承していくことは非常に重要であり、我々はそのために引き続き努力していくと思っております。
       「翰墨伝薪-蘇士澍·星弘道中日書道芸術交流展」は、2024年5月に北京で、2025年2月に東京で開催される予定。私も星弘道先生も最高の励ましと考え、中日両国の文化交流に貢献していきたいと決意しました。
       ここに、中華人民共和国駐日本国特命全権大使呉江浩先生及び前大使程永華先生の多大なご支援、中国人民対外友好協会、日本中国文化交流協会のご指導、中国書法家協会、全日書道連盟の学術的なご支援、北京栄宝斎有限公司、日本書道院の全面的なご支援、中国文化人物雑誌社、日本翰墨書道会、一展乾坤北京展覧有限公司のご協力に感謝申し上げます。中国、日本の書道界の皆様と書道ファンの皆様のご指導に感謝申し上げます。

              蘇士澍
              2024年5月吉日



日本芸術院会員、全日本書道連盟名誉顧問 星弘道

星弘道お礼の言葉
 
       この度、『翰墨薪傳——蘇士澍·星弘道中日書法芸術交流展』を北京·栄寶齋にて開催されること心より感謝申し上げます。
       蘇士澍先生とは2018年高崎で開催された上野三碑の記念展において、蘇先生は中国書法家協会主席、小生は全日本書道連盟理事長という立場ではじめて、お目にかかったと記憶しております。先生はおだやかな中にも芯の通った考えをもたれ、書に対しての強い愛情に、大変尊敬できるお方だなと感じておりました。
       そのとき、二人展の話が進み、お互い意識しあいましたが、コロナ等のこともあり今日まで延びてしまいました。この度、実現の運びとなりましたこと嬉しく思います。
       その間も蘇先生は来日の時に小生宅に何度かお越しくださりその都度、さらなる親交が深まったように感じております。
       コロナの時には日中文化交流協会のもと、日中韓の代表のリモート書道交流会があり、蘇先生と画面でごあいさつできましたことに時代の進化をあらためて認識させられました。
       昨年9月訪中のおり、今回の企画が正式に決定し、会場の栄寶齋まで、ご案内いただき会場の確認、壁面等の打ち合わせをし、今年2月には蘇先生、直々に来日され小生の作品を中国へ持ち帰ってくれましたこと、只々、申し訳なく思っています。その折、蘇先  生の美術館も完成する旨の話もあり、小生の作品も常設展示くださるとの話をいただきありがたく感謝申し上げます。
       来年2月には日本の国立新美術館にて今回の二人展の開催を企画しております。お互い書風の違いがあることも魅力のひとつになることと思い、今後の日中書法のあり方をさぐる面でも大いに役立つことを願っています。
       書の原点である、中国の良き文化を吸収し積極的に取り入れ、今後の糧としたく考えております。
       この催しが書文化を通し、日中の相互理解に役立てることができれば幸甚とするところであります。
              星弘道
2024年5月吉日
 


日本翰墨書道会会長郭同慶

日本翰墨書道会会長郭同慶祝辞
 
       「翰墨伝薪——蘇士澍·星弘道日中書道芸術交流展」が初夏の5月に北京の栄宝齋で、また来年2月には東京国立新美術館で開催される事に対して、日本翰墨書道会を代表して衷心より御祝い申し上げます。
       ご存じの様に、日本で中書協との対等交流の窓口である全日本書道聯盟は、設立当初から中書協との交流を推進し、大変な実績を有しております。初代の理事長豊道春海翁は、1951年の設立当初から1967年迄、理事長を務められました。1958年には、青山杉雨、村上三島、金子鴎亭、松丸東魚など14名の著名な書家を率いて戦後初の訪中を実現し、故宮博物院奉先殿で「和平友好」大字揮毫を行ったことは、日中の書壇でとても有名な話として残っております。12代目理事長である星弘道先生は、平成27年~令和3年(2015年~2021年)まで、3期6年にわたって理事長を連続して任を務めた大変な人望者であり、豊道春海翁と同様に高僧でもあります。
       蘇士澍先生は当代中国書壇で優れたリーダーであり、楷書や篆書で独自な書風を作り出した書道大家であります。また、休まずに地方に足を運び、書道の普及に尽力し、学校書道教育の導入を立案して大変な業績を造り上げた全国政治協商会の常務委員を務めた方です。80年代初期より啓功先生に付いて數多く訪日し、幅広く日本の書壇と交じり合い、多くの交流実績を有する方であります。また日本では友人やファンが最も多い中国の書道大家として知られています。
       星弘道先生は日本に於いては、人望の高い高僧·日蓮宗最高位の大僧正であり、書壇に於いても最も人気の高い巨匠であります。2000年より美術芸術展の最高峰「日展」第5書道·篆刻部門の理事も努めておられます。「徳と芸」の両面が優れている大先生であります。星弘道先生の行草書「千慮無惑」大作が首相官邸メインホールの正面壁に飾られ、官民共に評価されている日本の最高峰の書家であります。また、中国書壇との交流も積極的に取り込み。
       この度、蘇士澍先生と星弘道先生は、先達の遺志を継承し書道交流の「薪」を伝承するため、北京と東京で2人展を実現することになりました。このことは、両国の書壇にとって素晴らしい慶事と確信しており、再びハイレベルな書道交流のラッシュが起きるきっかけにもなると期待しております。
       両先生の書道交流展の成功を祈念申し上げます。

日本翰墨書道会会長
              郭同慶
2024年3月吉日

 
日本翰墨书道会会长
             郭同庆
2024年3月吉日



蘇士澍のプロフィール
 
       第11期及び第12期全国委員会常任委員会の委員、中央文史研究館館員中国人民政治協商会議全国委員会書画室副主任、中国書法家協会名誉主席。
       1949年生まれ、満族の出身、無党派人士、第7回中国書法家協会主席。幼い頃から、書道や篆刻に夢中になり、少年時代に劉博琴氏に師事し、中青年以降は啓功氏に師事した。書道や篆刻の創作·研究に従事し、漢代の画像磚·石および歴代の拓本などについて研究を行っている。中央文史研究館館員、文物出版社名誉社長、清華大学美術学院書道所名誉所長、博士課程指導教官、教授。「韜奮出版賞」や中国文聯「徳芸双馨百佳会員」などの賞や名誉称号を受賞。
       色々な書道名家の筆法を習い、鶏毛筆を用いて篆隷で書くのが得意で、ずいぶん特色がある。行書と草書とも流暢に書き、気韻がある。篆刻は秦漢の特長を融合し、自らの思考を古風の中に託している。『書法叢刊』、『中国書法芸術』、『中国法書全集』、『歴代名家法書精品大観』などの出版物を出した。2007年には中国人民政治協商会議全国委員会で『調和を書き 家園を守る―蘇士澍金石書道求教展』を、2009年には中国美術館で『祖国を讃え 文化を広める―蘇士澍金石書道報告展』を、 2011年には中国文聯で『翰墨の香り文化を伝える―蘇士澍読書名言書道展』を、2012年には常州博物館で『江南の龍城 著名人ゆかりの地―蘇士澍書道芸術展』を、2014年には中国人民政治協商会議全国委員会で『漢字を書き 文化を継承―蘇士澍漢字体験教育促進展』を、2015年には中華世紀壇で『漢字を書き 文化を継承―蘇士澍漢字文化知識普及展』を、2019年には中国人民政治協商会議文史館で『漢字を広め わが中国を讃える』蘇士澍金石書道報道展を開催した。
       近年、中国の優れた伝統文化を精力的に宣伝し、青少年の成長と育成に力を注ぎ、全国両会に何度も漢字文化と書道教育の推進に関する提案を提出した。小中学校における書道教育の普及促進に取り組み、中国の優れた伝統文化の継承のために身をもって努力し、活動している。



『翰墨伝薪』 48cm×148cm 蘇士澍書道作品




『漢字頌』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『甲骨文讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『金文讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『秦篆讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『漢隷讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『簡帛讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『魏碑讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『唐楷讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『行書讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『草書讃』 58cm×120cm 蘇士澍書道作品



『江山如畫』(蘇東坡詞『念奴嬌·赤壁懐古』より抜粋) 43cm×68cm 蘇士澍篆刻书道作品



『道法自然』(老子『道徳経』より抜粋) 43cm×68cm 蘇士澍篆刻書道作品



『朱拓韓仁銘及題跋對聯』 94cm×238cm 37cm×238cm×2 蘇士澍書道作品



『孔老共に輝き 金石のように流芳す』(孔子が老子に会う漢画像石)137cm×274cm 蘇士澍書道作品



『東坡詞 定風波』 48cm×178cm×6 蘇士澍書道作品



『心経』 48cm×178cm×8 蘇士澍書道作品



『游於藝』 240cm×122cm 蘇士澍書道作品



『范仲淹 岳陽楼記』 48cm×178cm×9 蘇士澍書道作品



『藏古聚天對聯』 48cm×178cm×2 蘇士澍書道作品


『雨過風來對聯』 48cm×178cm×2 蘇士澍書道作品



『高山明月對聯』 48cm×178cm×2 蘇士澍書道作品



『厚徳載物』(『易経』より抜粋) 68cm×138cm 蘇士澍書道作品



『恵風和暢』(『蘭亭序』より抜粋) 68cm×138cm 蘇士澍書道作品



『海納百川』(林則徐聯語選句) 84cm×156cm 蘇士澍書道作品



『積健為雄』(『詩品』より抜粋) 84cm×156cm 蘇士澍書道作品



『如是我聞』 48cm×148cm 蘇士澍書道作品



『鶯歌虎躍對聯』 125cm×245cm 蘇士澍書道作品



『寧靜致遠』 136cm×68cm 蘇士澍書道作品



『長風破浪』 98cm×90cm  蘇士澍書道作品



『醉臥月色』 98cm×90cm 蘇士澍書道作品



『王國維人生三境界』 244cm×122cm 蘇士澍書道作品



『萬紫千紅』(朱熹春日詩) 68cm×138cm 蘇士澍書道作品



『鄭板橋詩句』 68cm×138cm 蘇士澍書道作品



『杜甫詩句』 68cm×138cm 蘇士澍書道作品



『幽蘭』 直径 68cm 蘇士澍 星弘道(合作)




星弘道のプロフィール
 
       日本芸術院会員、全日本書道連盟名誉顧問、日本美術展覧会理事、読売書法会最高顧問、日本書作院理事長。
       1944年、栃木県宇都宮市生まれ。日本の著名な書道家であり、現在日本の書道界の主要なリーダーの一人。大東文化大学特任教授、全日本書道連盟理事長などを歴任。現在、日本芸術院会員、全日本書道連盟名誉顧問、日本美術展覧会理事、読売書法会最高顧問、日本書作院理事長、日本全国書美術振興会常務理事、龍賓書道会主宰、朝日新聞社主催の「現代書道二十人展」主要メンバー、茨城県芸術祭名誉会員などに就任。
       星弘道氏は2000年以来、長期にわたり「日展」の審査員に就任。2010年に、星弘道氏は大東文化大学書道学科特任教授に就任し、同年「日展文部科学大臣賞」を受賞。星弘道氏は2012年に日本芸術院賞を受賞し、同年「日展」理事、読売書法会常任総務に就任。2015年に、星弘道氏は全日本書道連盟理事長に就任(1期2年、3期務め合計で6年)。2022年に、星弘道氏は読売書法会最高顧問に就任し、そして日本芸術院会員に選出。星弘道氏の書作は日本政府や国民に高く評価され、首相官邸のロビーには彼の作品『千慮無惑』が飾られている。
       全日本書道連盟理事長を務める間、星弘道氏は書道の教育に尽力し、若手書道人材の育成に努めるとともに、日中書道交流活動にも積極的に参加してきた。書道の源泉である優れた中国文化を常に汲み取り、無尽蔵の源泉として積極的に活用すべきであると述べた。



『蘇東坡詩 三首』 170cm×69cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 張寺丞益齋』 53cm×227cm×3 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 歸宜興留題竹西寺三首』 90cm×180cm×3 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 和黄魯直焼香二首』   70cm×227cm×2 星弘道書道作品



『周弼詩句』103cm×162cm 星弘道書道作品



『靈妙』 90cm×108cm 星弘道書道作品



『鮑防詩 憶長安・二月之句』 30cm×135cm×2 星弘道書道作品



『李昭玘句 弄筆翻書亦稱情』 90cm×180cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 四十年前元夕與故人従游得此句』  74cm×227cm 星弘道書道作品



『麟鳳遊』   300cm×120cm星弘道書道作品



『孫逖詩 觀永樂公主入番』 90cm×300cm×5 星弘道書道作品



『銭起詩句』 30cm×138cm×2 星弘道書道作品



『菜根譚前集九十之一文』 120cm×300cm×4 星弘道書道作品



『千字文一節 永綏吉劭』 300cm×120cm 星弘道書道作品



『張宣詩句』 26cm×134cm×2 星弘道書道作品



『飄逸絶塵』 227cm×70cm 星弘道書道作品



『文徴明詩 秋日早朝待漏有感一節』 135cm×35cm 星弘道書道作品



『妙法蓮華経如来神力品第二十一之偈』63cm×23cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 慈雲四景 鸚鵡院』 75cm×227cm 星弘道書道作品



『黙識』 180cm×90cm 星弘道書道作品



『姚璉詩 漁梁結屋之句』 16cm×125cm×2 星弘道書道作品



『菜根譚一節』 180cm×90cm 星弘道書道作品



『無盡蔵』 215cm×77cm 星弘道書道作品



『淮南子 覧冥訓一文』 110cm×170cm 星弘道書道作品



『白居易詩 塗山寺獨遊』  70cm×227cm 星弘道書道作品



『邵康節詩 大筆吟之句』 170cm×70cm 星弘道書道作品



『漢書 疏廣傳一節』 134cm×134cm 星弘道書道作品



『如々之體』 72cm×227cm 星弘道書道作品



『飃眇』 180cm×90cm 星弘道書道作品



『竹葉觴』74cm×225cm 星弘道書道作品



『韓翃詩 送冷朝陽還上元句』  30cm×135cm×2 星弘道書道作品



『處龢』 90cm×180cm  星弘道書道作品



『天灋道』 170cm×90cm 星弘道書道作品



『王又曽詩句』 100cm×170cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 送恵州之句』 90cm×242cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 洞庭春色 並引』 17cm×138cm×2 星弘道書道作品



『賈曽詩 奉和春日出苑矚目応令之句』35cm×134cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 柳氏二外甥求筆跡二首其二』53cm×227cm 星弘道書道作品



『義玄之語 是諸佛母』 70cm×227cm 星弘道書道作品



『明如日月、清如蓮華』 238cm×111cm 星弘道書道作品



『蘇東坡詩 許州西湖』 52cm×134cm 星弘道書道作品



『円光蘭花』 直径 68cm 蘇士澍 星弘道(合作)





1982年8月、蘇士澍氏(前列左から一人目)は北京中山書画会で中国を訪れた日本の書道家たちと書道芸術について話し合った。    蘇士澍の篆刻技法は、日本書道文化研究家の西嶋慎一氏に深い感銘を与え、数十年にわたる友情が確立されるきっかけとなった。写真では前列左から三人目が劉炳森氏、左から四人目が西嶋慎一氏だ。(写真提供:西嶋慎一)



1992年11月5日、日本の飯能市の竹寺(医王山薬寿院八王寺)において、「牛頭明王像」 開眼除幕式が行われ、中国書法家協会名誉主席の啓功氏(前列左から三人目)、日本書道文化研究家の西嶋慎一(前列左から二人目)、蘇士澍氏(後列左から一人目)などが招待され、薬寿院住職の大野邦弘氏が中国人芸術家らを温かく接待した。(写真提供:西嶋慎一)



星弘道氏は長年にわたり書道の教育に力を入れており、若手書道人材の育成に努めている。今の自分の字が完璧かどうかを常に自問し、やみくもに技巧を追い求めるのではなく磨き続け、自然に書くことで初めて成果が得られると語った。



星弘道氏の書作は力強く、しっとりとして円熟感があり、エレガントで自然に流れ、そして題材が豊富で、中国の古典的な趣から日本の典故まで、書道家の深い中国学の蘊蓄、文人の優雅さ、中日文化の織り交ぜおよび融合を見せている。


(责编:张彦、刘升)
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